​（ドンナイ省ポータルサイト）ベトナムは農業国であるため、国内消費だけでなく世界に輸出される農産物も数多くあります。製品以外にも毎年多くの農業副産物が廃棄され、資源の無駄遣いとなっています。

Thanh Binh協同組合のバナナファイバー製品

バナナの茎、コーヒーの皮、サトウキビのバガス、パイナップルの葉などの農業副産物を効果的に利用して布地や糸を生産することは、農業廃棄物を削減し、農家の収入を増やし、より環境に優しい生産を生み出すことにつながります。

潜在的な原材料の供給源
 
ドンナイでは、バナナの木からの布地生産の潜在力は膨大ですが、この原材料は無駄にされています。この省の総面積は約 16,000 ヘクタールで、Trang Bom県、Thong Nhat県、Xuan Loc県、Dinh Quan県などの地区に集中しています。
 
科学者の計算によると、1トンのバナナを収穫するには、皮、葉、特に茎を含む約10トンの廃棄物を捨てなければなりません。昔はバナナの茎が家畜の餌としてよく使われていました。しかし、現在、バナナの茎はほぼ完全に捨てられ、廃棄物の増加や環境汚染の原因となり、収穫後の伐採や処分にも多額の費用がかかっています。
 
省内には、バナナの茎から出る副産物を利用して環境に優しい製品を生産する企業、協同組合、生産施設も数多くありますが、その量は依然として非常に限られています。
 
Thanh Binh協同組合（Trang Bom県）の所長であるLy Minh Hung氏は、現在、同協同組合はバナナの茎で作られたバックパックやハンドバッグ、使い捨てのボウル、カップ、ボウル、またはまたはバナナの鞘で編んだカーペット、断熱パネルを生産・販売するために紡績機械を投資したと述べました。過去数年間、同協同組合は生のバナナを販売するだけでなく、バ ナナ製品の多様化に努めてきました。その成果はまだ初期段階にあり、広く商業化するには、より多くの時間とすべての関係者からの協力が必要です。
 
Trang Bom県経済部の次長であるDuong Van Bao氏によると、現在地区全体で約6,000ヘクタールのバナナが栽培されており、そのうちThanh Binh町だけでも約2,000ヘクタールを持っています。収穫後のバナナの茎からの原材料を利用できれば、汚染を軽減し、経済効率を高めるという点で非常に有益です。
 
バナナの茎だけでなく、他の農業廃棄物も大きな可能性を秘めています。それは、NEXTEVO Vietnam Co., Ltd.（シンガポール発のスタートアップ）がNhon Trach県の工場に投資した理由です。ベトナムは世界第3位の繊維輸出国であり、この地域は港に近い活気のある経済地域でもあります。NEXTEVO は、フィリピン、インドネシア、東アフリカ、そして間もなくベトナムとインドからパンダンの葉から繊維を調達しています。この多様で拡張可能な調達により、気候リスクが軽減され、原材料の継続的な供給が保証されます。
 
テクノロジーを応用して価値ある製品を生み出す
 
Thanh Binh協同組合の所長であるLy Minh Hung 氏は、同協同組合が、国際基準を満たす高品質の製品を生み出すために、Kusano Sakko株式会社（日本）と協力しバナナの茎の加工技術の交換を行っていると語りました。この協力は協同組合にとって大きなチャンスをもたらし、バナナの茎を最大限に活用し、無駄を避け、再投資するのに役立ちます。
 
Kusano Sakkoグループの代表であるKusano Takatomo氏は、同社はドンナイ省と協力して、バナナの茎を加工してセルロース（バイオ樹脂、バイオプラスチック顆粒の原料）と有機肥料を生産するプロジェクトを実施したいと述べました。最近、科学技術局は協力の可能性について両側と作業セッションを行いました。科学技術局のLai The Thong局長は、ドンナイ省はネットゼロに向けた目標の実行に注力しているため、環境に優しい処理技術を用いたプロジェクトが優先されていると語りました。同局と関連部門は、関係者が協力してプロジェクトを実施するための最も有利な条件を支援し、創出するための橋渡し役として機能する準備ができています。
 
同様に、NEXTEVOの創設者兼CEOのHarold Koh氏によると、パンダンリーフ繊維の製品は紡績業者、糸メーカー、ブランド向けにカスタマイズ可能です。これにより、原材料から繊維半製品まで、業界全体でフレキシブルな使用が可能になります。同社は自社工場でこの持続可能な繊維を大規模に生産し顧客に最も品質の良い製品を提供できるため、繊維業界の企業と協力してこの持続可能な繊維を紹介たいと考えています。

ホーチミン市工業大学の化学工業部長であるPham Thi Hong Phuong博士とその研究チームは、バナナの茎から布を生産するためにThanh Binhグリーン・テクノロジー会社（Trang Bom県）に投資しました。Pham Thi Hong Phuong博士は、バナナ繊維生地はシルクに代わる理想的な植物素材であると述べました。同社の製品は、台湾のパートナーに供給するために加工されています。
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